死海文書①

20世紀での、聖書関連では最大の写本発見と言われています。

全写本公開からまだ20数年しかたっていません。

陰謀系の話が好きな人には、この死海写本の発見と絡んで、イスラエル建国1948年から「70年」にあたる2018年終末説を語る人もいます。死海文書でも70という数字がちょくちょく出てきます。

マヤ文明との絡みから出てきた2012年など、WTの世代解釈と同じで、何回でも外れたところで次のネタには事欠かないようです。



死海写本についてWTで教わるのは、イザヤ写本に関することばかりで、現存するマソラ本文(MT)よりいきなり1000年以上もさかのぼる旧約写本が発見されて、それを比べてみたら驚くほど一致、やっぱり聖書ってすごいよね、正確に保存されてきたんだね、という話のみでした。

イザヤ写本だけについて言えば、間違いではありません。

が、MTよりギリシャ語70人訳と一致する箇所もあります。例えば、70人訳のエレミヤ書はMT(ヘブライ語)の八分の七程度の長さしかなく、この70人訳に近い死海写本が発見されています。

つまり「イザヤ写本は一致していた」というのは、単純に同じ本文を元にしていたからということで、マソラ本文とは異なる底本の存在(バリエーション)を示す写本も多数発見されています。

死海写本の内、旧約関連の写本(約200本)で数が多いのは、申命記、イザヤ、詩編の3つで、このユダヤ教共同体で重視されていた書であることを示唆していて、新約でもこの3つの書からの引用が多い事実との類似性が指摘されています。

これくらいのことならも塔2001年2月15日号にも出ています。世代解釈が外れて一度は放棄された流動的なスキマ期間、WT解釈にとってはあぶなかっかしい、良心的な記事が時々出ていた頃です。


イエスや新約筆者の思想が、当時のユダヤ教思想の背景や文脈で語られたものとして再考されるきっかけ、また流れを作った発見とも言えるでしょう。


WTではあまり習わない死海写本についての基本事実はこんな感じです。


・死海写本とは、死海近くに存在したユダヤ教信仰共同体が保持していた写本群

・それは「旧約」の写本ではなく「現在の旧約」にあたる文書は全体の約4割にすぎない

・他の6割は現在では旧約偽典、外典とされるユダヤ教文献、そして共同体独自の文書

・共同体の独自文書には、新約文書との類似点が存在する

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