作者不詳

四福音書は作者不詳です。

マタイによる福音書、マルコによる福音書、などの呼び方は後代の伝承によって付けられたもので、写本自体にそのような書名が付されている訳でもなく、書面でも著者は自分が誰であるかを明言していない。もちろん成立年代など確かなことが分かるはずもなく、WTは各福音書の成立時期やその著書についてはほぼ、初期伝承をそのまま採用するキリスト教保守派に倣っています。

福音書の名付け伝承の発端は、自分が調べる限り西暦2世紀の初期教父の一人、ヒエラポリスのパピアスという人です。WT教材でもよく言及されていて、他にも現在の新約聖書で正典とされている各書簡の「真正さ」を証言している教父です。

「パピアスはテルトゥリアヌスやキプリアヌスがしたように、ヨハネ第一の手紙の真正性を証言したと、エウセビオスが述べています」(WT霊感)

「マタイがこの福音書を最初にヘブライ語で書いたことを示す外的証拠は、西暦2世紀のヒエラポリスのパピアスまでさかのぼります・・エウセビオスは、『マタイはヘブライ語で神託をまとめた』というパピアスの言葉を引用しました」(同上)

しかし皮肉なことに、彼自身の書簡は異端とされたモンタナス派の思想が強かったためか写本も残っておらず、断片的に、200年近く後の教会史家エウセビオスによって言及されています。

モンタナス派は聖霊による異言・預言が当時も続くとして、キリストの再臨がすぐにでも起きると主張したグループで、彼もヨハネ黙示録から影響を受けた千年王国信奉者です。

パウロが「預言の賜物は廃される」と言ったのに、それから数十年後に「ヨハネ(この「ヨハネ」も誰だか分かっていない)」が預言者と称して過激なファンタジーたっぷりの終末黙示思想を著してしまったので、「だったらオレにも」というノリで預言の続きや解釈をしてしまったのでしょう。

それを伺わせる彼の「預言」がものみの塔でも言及されています。

「使徒教父たちの中には、誇大な注釈をしたために漂い出てしまった人もいます。パピアスは、真理を渇望し、クリスチャン・ギリシャ語聖書を引き合いに出しましたが、同時にこう信じてもいました。すなわち、予告されているキリストの千年統治の間、ぶどうの木は1万の枝を出し、各々の枝に1万の小枝、各々の小枝に1万の若枝、各々の若枝に1万の房が生じ、各々の房に1万の実が成り、一つ一つの実が1,000㍑相当のぶどう酒を産出する、というのです」(も塔2009年)

やっちゃいましたね。

誇大な注釈をしたために漂い出たって、どこかの7人のおじいちゃんたちですか。

も塔は千年王国信奉者や正典守護者としては彼を持ち上げるのですが、すでに初期教父の時代から「背教」は始まっていた、としています。勝手に預言を付け加えちゃっていますので。

でもどこからが「付け加えた」のか、とは誰が線引きするんでしょうか。

保守派や原理主義者は「ヨハネ黙示録」を最後にそれ以降は認めない、「外典」だからバカげている、「正典」だから預言的な意味がある、となるのでしょうが、内容を見る限りの書いてある「預言」の突き抜け加減はパピアスもヨハネ黙示録もいい勝負のような気がします。
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