神の国②

四番目の王国ですが,それは鉄のように強いものとなります。鉄は他のすべての物を打ち砕いたりひき砕いたりしますから,物を粉砕する鉄のように,これもそれらのすべてを打ち砕いて粉砕します。また,足とその指とが一部は陶器師の成形した粘土,一部は鉄でできているのをご覧になりましたが,その王国は分かたれたものとなります。ですが,鉄の硬さもその中に幾分かあることでしょう。鉄が湿った粘土と混ざり合っているのをあなたはご覧になったのです。 そして,足の指が一部は鉄,一部は成形した粘土でできていることについて言えば,その王国は一部は強く,一部はもろいものとなるでしょう・・そして,それらの王たちの日に,天の神は決して滅びることのないひとつの王国を立てられます。そして,その王国はほかのどんな民にも渡されることはありません。それはこれらのすべての王国を打ち砕いて終わらせ,それ自体は定めのない時に至るまで続きます』(新世界訳:ダニエル2章)

分からないことだらけの旧約の予言は何を言ったところで解釈や憶測の域を出ない訳ですが、一応、この部分の解釈に付き合ってみるとします。

問題になるのが鉄と粘土が混ざり合った足の部分ですが、ローマが東西に分裂し、さらに長い歴史を経て変遷と衰退を続けたローマ後の、民主主義が台頭した世界を表している、という解釈が多いようです。

ただ気になるのは、それ以前の国と同じように一つの国として語られている、ということと、金はバビロン、銀はそれに次いで興る国、三番目、四番目、とあるのに、足の部分だけは序数などの順序を示唆する表現を伴わず「その国」とだけあるので、そこもローマの続きでその特殊性を表している、とも取れるような気がします。ただの一つの可能性ですが。

ダニエル7章でも語られているのは四番目の獣までで、そこから十人の王が立つとも書かれていますが、世界を支配する単一の国家のことは出てきません。

この予言をこれから起きるハルマゲドンに絡めて、この部分を現存する1つの国、またはこれから姿を表す何かの国だと考える見方が多いのは、ヨハネ啓示の影響も大きいと思います。でもあえて、このダニエルの予言をヨハネ啓示とごっちゃにせずに、すでに成就したものと解釈できる可能性について考えてもいいのではないかと。

ローマの歴史は、共和制、帝政、元首制などの種々の要素が混ざり合ったもので、皇帝とはいえ元老院やローマ市民の意向も無視できず、暗殺された人も多い。単純な世襲制ではなかったローマ皇帝の地位の複雑さは自分も語れるほど詳しくはありませんが、強さともろさが共存する、という点でそれ以前の帝国とは異なっているように思います。

「それらの王たちの日」に神は自らの王国を立てる、とあります。

「ご自分の愛するみ子の王国」(コロサイ1章13節)です。

パウロはすでにその王国(支配下:新共同訳)に移された、と言いました。この王国=支配は地上の諸国家を壊滅させていないし、イエスも、ユダヤ人が期待したようにローマ支配を政治的に砕いて終わらせなかったので、旧約が予言した王国とは別物とするのがJW解釈です。でもその王国は「この世に属さない」とはいえ、ある意味ですべての王国を“打ち砕いた”とも言えるかもしれません。

『死も、命も、天使も、支配するもの(政府:新世界訳)も、現在のものも、未来のものも、力あるものも・・他のどんな被造物も、わたしたちの主キリスト・イエスによって示された神の愛から、わたしたちを引き離すことはできないのです』

どんな国の人でも、神を畏れて正しいことを行う人は、神に受け入れられる 』(新共同訳)

キリストにより、それ以降の(今あるもの、未来のもの)人間の支配を神との関係において無力化することによってです。その石が全地に満ちる、というのも「この福音は世界中(当時の全地)の至るところの人々に宣べ伝えられた」(パウロ)、「あなた方は地の果てに至るまでわたしの証人となる」(イエス)、というキリスト教の拡大を指していたとも理解できます。

とはいえ王であるキリストが、ヨハネ啓示で語られるように、いつか現実世界でのハルマゲドンのような変動を起こすことがあるでしょうか。あるかもしれません。

どちらにしても、1世紀に開始したキリストの支配=バシレイアにいる人はみ子の愛の内に救われた状態をすでに経験していて、予言の解釈をめぐって憶測したり、議論したり、恐れたり、脅したりする必要はないのでしょう。仮にそのような変動があるとしても、偽予言を繰り返す教団の幹部が出す奇妙で異例な指示に従うことが救いの条件、と考える必要はないんでしょう。
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