原始キリスト教

『19世紀の終わりごろ,原始キリスト教に倣った生き方をしようとする人たちが,希望の音信を取り上げ,王国を告げ知らせました』

WTが大好きなのは原始キリスト教です。でも原始キリスト教というとくくり方に諸説あったり、2世紀半ばくらいまでが一般的だったりしてそれも微妙なので、一般にはあまり使われない「初期クリスチャン」という単語を多用します。明確に定義付けられてはいないようですが、おそらく西暦70年の第二神殿破壊まであたり、をメインに考えているようです。JWの大好きなユダヤ人信者共同体はペラに逃げた後どうなったかよく分かっていないらしいですしね。

西暦70年の後にも先にも、キリスト教がローマ世界に広まる上で大きな役割を果たしたのがパウロ神学と言われていますが、上(天界と不滅性)への強烈な憧れや、下(地上)にある肢体を死んだものにせよとか、肉には何も良いものは宿っていないとか、天界=霊の体と地=肉の体、みたいな博学なパウロの思想を読むと、新プラトン主義と結びつきそうな片鱗は彼の時代ですでに見られる印象も受けるのです。

霊性(理性?)で肉を制する、という思想が悪い訳でもなく、人間社会にある程度の道徳的抑制を効かせることに寄与してきたのかもしれません。キリスト教と言えば流血と腐敗の歴史がすべて、とばかりに宣伝する人もいますが、良くも悪くもその役割を担ってきた主要な宗教の一つがキリスト教であることも事実だと思います。

島先氏の資料もその点に言及し、『パウロ書簡の中には、「魂が肉体から離れ、天国で神と共にいる」というヘレニズムの考えを取り入れたように見える箇所がある』と述べています。

他にも、ギリシャ人が祀っていた「知られざる神=原父?」を、手で作った神殿には住まない(ユダヤ人の神でもギリシャ人の神でもない)、一人の人を作って世界に住まわせながら霊によって遍在する神と同一なものとして示そうとしているかのようなパウロの説教(YHWHなど使用するはずもない)など、真意は別にして字面としては、ギリシャ思想の幾つかの要素と融合しやすいるように見える部分はあると思います。

このあたりは奥というか闇が深そうなので立ち入りは遠慮しますが、この世と物質主義の全否定、永遠の命に導くのは知識・・信仰の実質的否定 ⇒ 論理的整合性がなければ絶対に信じない ⇒ イエスは信じても知識が間違っていれば救いはない、少数の人間だけが真の知識を得るというエリート思想など、なんとか主義のエッセンスの一部がJWにもあるのでは・・と感じた次第です。

神学を排除するなら、パウロや“ヨハネ”でもう微妙な気が・・この派⇒ 周りも当人たちもユダヤ教の一派と認識していた、エルサレム中心の律法実践主義を続けるユダヤ人信者共同体までじゃないですかね。三位一体なんて絶対に信じてないでしょう。


過激な純化を謳って禁止事項を増やすどこかの教団のように、由来だの異教だのにこだわりすぎるのものどうかと思います。宗教や文化なんて様々な要素に影響を受けたり与えたりして発展していくものです。そのルーツを知ることは大事だと思いますが、仮に、旧約の創造神話や新約の神観自体にさえ“異教由来”の要素や、異教と融合しやすい要素があるとして、その聖書を読んでその人が抱く信仰はその人のもので、だれもその主人になることはできないのですから・・

あなたの信仰は異教由来ですよ?とドヤ顔で言った所で何になるのでしょうか。まず自分が属する教団や、聖書自体のルーツについての知識を取り入れた方がいいかもしれませんねぇ。
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異物排除

 徹底してJWは異物排除ですよね。

 三位一体攻撃 → 異教・異端の重箱の隅のつつきあい → パリサイ人の再来。

 信者の不幸は計り知れない・・・
 
 

Re: 異物排除

> 証さん

異物排除・・確かにそうですね。過敏になり過ぎて自己免疫不全に陥ってますが。

JW以外にも独自のやり方で純粋なる信仰を追及しつつ、周りには迷惑をかけないよう
自分たちだけのコミュニティーを作るグループもありますが、JWの場合、組織拡大
も追及するので、周りに迷惑をかけておいて自分たちの権利ばかりを主張するから、
大した規模でもないのに叩かれるんでしょうね。



No title

おっしゃるとおりと思います。
自分たちは原始キリスト教だという思い込み。それをたいていどこのキリスト教系の宗派も持っている。
そりゃ、そうですよね。どこも自分たちが元祖だと思いたい。
ラーメンやの元祖争いに似ていますね。まぁ、その程度のレベルなのかもしれません。
そして、そもそも、おっしゃるように、もはや、原始キリスト教がどんな感じだったのか確かめるすべもない。
それに1世紀当時だって見る人によってキリスト教の姿も違って見えていたんでしょうしね。 たとえば、パウロとヤコブではキリスト教のとらえ方が違うように思います。

そしてJWはというと原始キリスト教を看板に掲げながら自分たちは増しゆく光の中で変化する宗教であると、そちらも看板にしている矛盾。(笑)
いったいどっちやねん?と。(笑)

結局、原始キリスト教という形にこだわること自体がムダなことであり、そこが争いの元になっているということなのでしょうねぇ。

Re: No title

> スナフキンさん

> そしてJWはというと原始キリスト教を看板に掲げながら自分たちは増しゆく光の中で変化する宗教であると、そちらも看板にしている矛盾。(笑)
> いったいどっちやねん?と。(笑)

自らの変化は発展だとする根拠がよく分かりませんね。原始聖書研究者はどこへ行っちゃったん
でしょうかね。イエスどころか、宗教組織や権威を何よりも嫌っていた(はず)のラッセルすら、
今のJW組織をどう思うのかと。
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