プラトン主義

初期の教父の一人、アウグスティヌス。

も塔でも時々、出てきます。彼らからみた「キリスト教世界」の主要な教えを形成することに大きく貢献した人物だからです。WTが攻撃するのは主に、次の3つです。

・三位一体
・魂の不滅(新プラトン主義)
・千年王国(地上の楽園)の否定・・文字通りの千年の否定、これは意見が割れている

JW的、三大「さたんの偽り」です。

新プラトン主義について、興味深いことにキリスト教関係者が指摘している文献を読みました。各種千年王国説についてもうちょっと調べようかな、と思ったら見つけたものです。島先克臣氏の「千年王国説の違いを超えて」です。以前、ある種の「地的希望」を持っているのはJWに限らないと言いましたが、それをはっきり説明している点において珍しいと感じます。

以下、引用です。

『プラトン主義の霊性では、全世界は結局消えてなくなるので、地上でなすあらゆることは、永遠の意味は持ち得ません。救われた霊魂だけが天国に行き、そこで永遠を過ごすので、地上でなす唯一の価値ある仕事は伝道となります。すると「証しになるかどうか」だけが問われてきます。「世俗」の仕事で時間を取ることは、証しにならない限り意味のないことになります。そして、その他は伝道のための手段となります。友情さえも手段となってしまうのです。

愛を込めて家族のために料理しても、家を注意深く綺麗に掃除して美しく飾っても、愛をもって子育てしても、貧しく抑圧されている人々を助けても、医療技術を発達させて不治の病と闘っても、環境保護のための市民運動に参加しても、職場で誠実に質の高い仕事をしても、良い「もの作り」をしても、謙遜に研究をしても、質の高い芸術を音楽を求めても、結局世界は消えてなくなるので、それ自体では意味がないのです。そのためクリスチャンは、真剣に、心から、確信と喜びをもって日常の営みができなくなってしまいます。腹の座った生き方、社会に影響を与えられるような貢献ができず、逃げ腰になります。そして、伝道と教会生活だけはしっかりやるけれども、政治やビジネス等の残りの全ての生活は、どうしても周りに流されていくという結果になりやすいのです・・(中略)

この世界から逃げて・・天に行くという考え方は創造世界に対して非聖書的な態度をもたらすもので、環境を守る活動や孤児の世話、また飢えたものに食べさせるという働きに携わるものはどこか信仰に背を向けているかのように思われてしまう。もっと「霊的」な事をすべきである、と』

(引用終わり:赤字は強調)

天に行くことを願うクリスチャンすべてがこのように考えている訳でもないので、賛否両論はあるかと思います。ちなみに、この世=物質=悪=無駄、もっと「霊的」なことをせよ、という二元論的思想を「グノーシスの霊性」と呼ぶ人もいるそうです。


つまり、表面的な用語を変えて「天国」を「楽園」にして他のキリスト教すべてにケンカを売っても、また「不滅の魂」は「永遠の命」に置き換え、とにかく霊性、霊性 (⇒ たぶん意味は履き違えている)、一方でこの世の物質主義は悪 (⇒ 楽園で永遠にヒャッホー)、を強調するあたり、実はJWも新プラトン主義やグノーシス主義の影響を色濃く受けている、というかその点では他のキリスト教よりも極端に傾倒している、とさえ言えるのかもしれません。
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No title

ファンダメンタル教会出身の2世の人でブログを書いている方がいて、それを私の記事で紹介しましたが、JW2世の問題と酷似していますね。

http://anastasiaregina.blog55.fc2.com/blog-entry-377.html

天国という概念が現世より重くなるのはキリスト教においては宿命みたいなものですが、社会福祉活動を奨励し世俗の仕事を肯定的に見る「伝統的教派」とそうではないファンダメンタルな教会との間では程度の差が大きいと言えますね。

ちなみに中澤先生は現在「被造物管理の神学」について講義をしていますが、その一つの理由としては、将来或る若いクリスチャン達にこの世で精一杯生きて、社会に貢献してほしいからだそうです。

http://jwtc.info/

Re: No title

> Anastasiaさん

「証しにならないでしょ」ってJW親の「証言にならないでしょ」と全く同じですねぇ・・

残るのは古株で支配側か、自分の生活を守って伝道の号令をやり過ごせる人、という二極化・・

何もかもが、酷似している・・向こう側の人もそう思っているでしょうね。
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