通告義務②

通告義務の補足ですが、いわゆる児童虐待の定義です(Wikiより)。

アメリカ:「親またはその他の養育者の作為または不作為によって、児童に実際に危害が加えられたり、危害の危険にさらされたり、危害の脅威にさらされること」

日本:「保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう)がその監護する児童(18歳に満たない者)に対し、次に掲げる行為をすること」

つまり何らかの保護監督責任を持つ人がその関係を利用して虐待するのが、児童虐待です。コンティ裁判の原告が最初にけしからん事をしたのが義理の娘=児童虐待です。しかし次に餌食にしたのが、会衆の女の子=コンティさんです。

協会の裏指示では、加害者が誰かに関わらず被害者が児童であるケースを一般的な「児童虐待」として話を進めます、と一応ことわりを入れています。しかし、日本ではコンティさんのケースは法律上の「児童虐待」にはあたらず、13歳以下なので刑法の「強制わいせつ」に該当します。なぜそこまでをはっきり書かないのでしょうか。

日本では強制わいせつの被害者、または加害者から告白を受けた場合、警察に通報する義務はありません。なぜ児童虐待にそれを知り得た第三者に通告義務があるかと言えば、保護する立場にあるはずの親また監督者によってそれが行なわれているからでしょう。

強制わいせつの場合、罪としてはもっと重い(懲役6か月以上10年まで)のですが、基本的には被害者側が警察に被害届を出すことで罪が成立します(親告罪)。繰り返しますが、第三者である会衆側に通報義務はありません。

事実、コンティ裁判で協会側は『フリーモント会衆の長老は原告女性を虐待から守る義務を負うような「特別な関係」は存在しなかった』と主張しました。

あくまで第三者で法的義務はないよ、という言い分は“正しい”のかもしれません。霊的家族ですよ♪牧者の指示には絶対服従ですよ♪とか言いながら、都合が悪いと守る義務はないとか逃げるんですね。しかしこの裁判で画期的なのは、それでも協会側の指示とそれに盲従するジモチョウたちの道義的責任を認め、民事において巨額の賠償を命じたことです。

それで「強制わいせつ」をされた、と被害者が長老に訴えても、長老には加害者を警察に突き出す義務はなく、極秘の内に宗教的に裁くだけで、そこに「2人の証人」ルールを適用します。そこは彼ら内部の勝手な宗教裁判の自由ですので、法は介入できません。一方、その人を社会的に制裁することにはノータッチです。会衆としては「組織の手順通り扱われた」と言っておしまいです。

「児童虐待の訴えを警察や他の機関に報告すべきではないと示唆することは誰に対しても決してしてはなりません。もし尋ねられたら,問題を当局に報告するかどうかは個人的な決定であることを明確にしてください」エホバの証人研究さんより)

ここがミソです。警察に通報するな、とは言えません。でもその選択肢にこちらから言及することはせず、尋ねられた場合にのみ、それは「個人的な決定」であることを伝えます。禁じることもできませんが、勝手にやってね、という半ば突き放した対応です。

一方、ある県警のHPには「性犯罪は被害を訴えにくい、それが犯人の思うツボ、積極的に相談してください」とあります。事実、それにつけ込んだのがコンティ裁判の原告であり、彼を野放しにした協会にも責任が問われました。

驚くことに、コンティ裁判後に出された最新の指示でも警察への積極的な通報や相談を勧めていません。事例によってはその義務が生じる、と述べるに留まり、すべては長老を介して支部に報告、遠く離れた場所にいる彼らに判断を仰ぐよう誘導しています。

児童虐待なら通告義務があります。保護者以外による強制わいせつなら通報義務はありませんが、事実であれば問答無用で刑法に違反する犯罪行為です。しかし親告罪なので、被害届がなければ犯罪行為自体もないことになります。

ただでさえ被害を訴えにくい性犯罪、しかも相手が同じ会衆の信者、エホバの証人として大々的に報道されるかもしれない、仲間に迷惑をかけるかもしれない、自分の被害を訴えて組織と神の名に泥を塗ったと白い目で見られるかもしれない、長老には「するなら自己責任でね♪」と突き放される・・想像を絶する恐れと苦しみの葛藤でしょう。一体、コンティさんのように宗教権力に立ち向かう事を恐れず、そのような仕打ちをうけたことを世界中に晒してまでその責任を問おうとする人など、どれくらいいるのでしょうか。

「組織の評判とか気にしなくていい、それは犯罪なんだ、被害者のプライバシーは守ってくれるし、会衆でも絶対にそうする。長老たちも全面的に力になるから安心して」と警察に相談、通報するよう積極的に勧めるガイドラインなんて・・作る訳ないか。


『 悪い業に対する刑の宣告が速やかに執行されなかったため,それゆえに人の子らの心はその中で悪を行なうよう凝り固まってしまった』

『もしあなたが悪を行なっているのであれば,恐れなさい。それはいたずらに剣を帯びているのではないからです。それは神の奉仕者であり,悪を習わしにする者に憤りを表明する復しゅう者なのです』

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No title

難しいところを良く理解しておられますねぇ
さすがです。
JW組織は意地でもこの件を公には認めたくないんでしょうねぇ
ただ、もう、隠そうとすればするほど明らかになったときは被害が大きいですね。
うまい理由をつけていつかの時点で公表せざるをえないでしょうが、どんなもっともらしいいいわけを考えているのでしょうか?
判決が確定した時あたりがタイミングですかね。

Re: No title

今回明らかにされた指示でも、保護者以外による性的虐待は刑法の強制わいせつになる、となぜはっきり書かないのでしょうか。確かに難しい問題ではありますが、犯罪行為の有無の判断を当局に委ねる、忌むべき犯罪の被害者を増やさない、加害者を更生させるためにも刑罰が必要、そのための「神の奉仕者」のはずです。2人の証人ルールに縛られる極秘の宗教裁判や「目立たない仕方で注意」することが抑止になるとは思えません。
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