1914年⑩

1914年と過ぎ去らない世代を強調していたころは、「今や1914年に主の日が始まってからすでに○○年が経過しました」という文句で終末を煽っていた。

「世代」の解釈変更で1914年がトーンダウン、しばらく終末を煽るような記事が少なくなったが、ここ数年、また終末を強調するような話や記事が増えてきた。

その際に1914年の代わりに使われるのが、今度はダニエル2章の「像」の予言。

その像は、頭が金、胸が銀、腰が銅、脚部が鉄、足とその指が鉄と粘土の混合物でできている。

金の頭部は当時存在していたバビロニア帝国。これは聖書にはっきり書いてある。それ以降、像の各部によって表わされている4つの王国が次々に世界を支配し、最後の足の部分にあたる王国が支配している間に、神の王国が像のその部分を打ち砕く、という預言。

エホ証解釈では、胸はペルシャ、銅がギリシャ、鉄がローマ帝国、となっている。そこまではいいとして、最後の足の部分、鉄と粘土の混合物を「英米世界強国」としている。そしてこの「英米世界強国」が最後の大国になるはずだから、「終ワリハチカイ!」という訳です。

「英米世界強国」って何ですか?そんなくくり方、一般の歴史で聞いたことありませんが。

ローマ帝国がいつ滅亡したかはいろんな見方がある。エホ証は神聖ローマ帝国が滅亡した19世紀初頭までその名残が続いていた、との観点を採用している。その時期に大国となったのはもちろん大英帝国です。でも大英帝国の時代に終末は来ていない。それで現在の超大国であるアメリカと強引にくっつけて「英米世界強国」としている。

でも百歩譲って像の足が「英米世界強国」なるものだとして、一体終わりはイツナンデスか?エホ証の解釈によれば、その前のローマ帝国なんか1800年以上存在したことになるんですよ?

アメリカ一国の超大国時代が揺らいできたのは事実。それで「英米世界強国」の終末が近いのでは、との期待からこの像の話を持ち出し始めたんでしょうか。相変わらず目先の世界情勢に右往左往するだけで場当たり的。

アメリカとソ連が超大国だった頃は、ダニエル11章の「南の王と北の王」の予言が人気だった。「南の王」がアメリカ、「北の王」がソ連で、その2つの大国が「押し合って」いる間に終わりが来る、みたいな。

でもソ連は消滅しても終わりは来ない。それでこの予言はサッパリ語られることがなくなった。あれれ?「北の王」が「最後の軍事行動」を起こすまで終わり来ないんじゃなかったですか?たった10年前の解釈ですよ?

こんな感じでかれこれ100年以上も手をかえ品をかえ「終ワリハチカイ!」と言い続けると、狼少年のように、いざ本当に終わりが来るときに誰にも信用されなくなるんじゃないですか?それでも「自分たちの警告を聞かなかった」って言えるんですかね?それとも信者を混乱させてきた責任を問われるんでしょうかね?
スポンサーサイト

増加は神の是認の証拠?②

果たしてエホバの証人は「すべての国民」を一致させているのか。

エホバの証人が毎年発行する年鑑にはエホ証が活動している国と信者数のリストが載せられる。これを見て分かるのは、エホ証が増加している(した)国のほとんどは、もともとキリスト教の土壌があった国か、アメリカと仲のよろしい国々である。

アメリカと関係が疎遠な仏教、ヒンズー教の国では目立った増加はないし、アメリカに強硬な姿勢を取るイスラム教圏の国々ではエホバの証人は皆無であると言ってよい。

もちろん、エホバの証人がそれなりに国際的なキリスト教団体であることに魅力を感じて入信する人もいる。が、そう思って入信した人は今のところ世界人口の0.1%にすぎない。

とても、すべての国民を一致させているとは、言い難い。

その他の99.9%の常識豊かな一般の人たちから見れば、エホバの証人は「既存のキリスト教に物足りなさや不満を感じる人たちの間で『ちょっぴり』信者を獲得してきた新興宗教の1つ」に過ぎない訳です。

日本のエホ証のみなさん、試しに明日の奉仕で言ってみてください。

「わたしたちエホバの証人は世界中で活動しており、すべての国民を一致させている奇跡の宗教です!あなたも入信しませんか?」

99.9%どころか、100%、門前払いされると思う。

「自分たちが世界中で伝道し、増えているから真理を教えているはずだ」というのは全くの本末転倒で、真理を含まない教えを広めていれば、いくら増えようが世界中で宣伝して回ること自体が逆に罪を増し加えている。

「偽善者なる書士とパリサイ人たち,あなた方は災いです! あなた方は一人の改宗者を作るために海と陸を行き巡り,それができると,これを,自分に倍してゲヘナに行くべき者とするからです」

1914⑨

前回の続き。

ただこの一連の記事のおもしろいところは、BC607年が1914年を算出する起点の年であることには全く触れていないこと。あくまでユダヤ人のバビロン捕囚が文字通りの70年である、という聖書預言の成就を確証するため、としか書かれていない。つまり1914年というエホ証独自の解釈ではなく、あくまで聖書を擁護しようとしている、とのお得意の問題のすり替えである。

エホ証の中で1914年を疑問視した人々は、主にエルサレム滅亡がBC586年である、というごく普通に一般的な歴史として受け入れられている年代を理由にその疑問を口にしただけで、「神とキリストに対する背教者」として排斥されてきた。それでその責任を問われないためにも意地でもBC607年だけは譲らずに、その他の理由で1914年を調整しようとしているの可能性もある。

まあ、1914年はダニエル書の「木」や「7つの時」の解釈の時点で相当に無理があるので、エルサレム滅亡がBC607年でもBC586年でも割とどうでもいい。自分は専門家ではないのでどちらかは分からないが、少なくとも統治体のBC586年を否定する論理が矛盾しているし、それを鵜呑みにする気もない。何千年も前の、しかも一般の歴史ではマイナーな出来事。どんなに無理があろうが主張するのは勝手なのでどうぞご自由に、としか言いようがない。

聖書預言の「70年」にしても、どの期間を指すのかについて様々な解釈が存在するし、イザヤ、ダニエル、エゼキエルなどの大預言書や啓示の書には未だ特定できない数字に関する預言が山のようにあるのだから、この70年も自分たちの伝統的解釈をそこまで意地になって通そうとしなくても聖書の信頼性が損なわれるようには思えない。大事なのは聖書の評判ではなく、自分たちの評判なんでしょうね。

「そうしたことは結局のところ何にもならず、調べるための問題を出すだけで、信仰に関連して神からのものを分かち与えることにはなりません。」

WT解釈に有利に『解釈』できる専門家の言葉尻を探し、結局は調べるための問題を出すだけ。

1914年⑧

前回の続きの記事が出た。BC586の根拠となる史料をさらにこきおろしている。その上でVAT4956という粘土板だけはBC607を主張する根拠として持ち上げている。

ほとんどのエホ証は知らないだろうが、このVAT4956、実はBC586を支持する史料なので統治体はこれまで否定してきたんですよね。

「VAT4956:これは,西暦前568年のものと測定できる天文学上の事柄を記した楔形文字の粘土板である。・・これはネブカデネザルの治世の第18年を西暦前587年から6年とする年代計算と符合する。しかし,この粘土板が西暦前3世紀に作られた写しであることは明らかであるゆえに,その歴史的資料はセレウコス時代にのみ受け入れられていたものかもしれない。」

以上、例の1981年の付録から抜粋。これは複製だから信用ならん、とはっきり言ってますよね?

でもこの記事によると、VAT4956にある13の月の位置がBC568ではその内の1つが「1日だけ」ずれていて、20年後のBC588なら符合する、と主張する学者がいるらしい。今度は天文学にまで精通する必要があるらしいですよ??

一体どれくらい権威のある何人の学者がそう言ったのかは知らないが、そもそもこの史料での月の位置など、「○○星座の1キュビト前方」くらいのおおざっぱな目安程度にすぎない。これが1日ずれているかどうかなど、学者の主張次第で証明できるはずもない。それでも自分たちに少しでも有利な学説が出ると急に、このVAT4956を持ち上げ、この史料はBC607の根拠として信頼できる!!と言い出した訳です。

結局、自分たちの解釈に有利な史料は正しく、不利な史料はすべて信用ならない、それだけ。

自分たちに有利とみるや、完全に否定してきたVAT4956を「信頼できます」と手のひらをかえす。

この一連の記事のまとめ

BC539(バビロン陥落):自分たちの解釈に有利だから絶対に信頼できます。BM33066には天体の位置に関する誤りが「幾つか」あるが、他の史料もBC539を裏付けているので信頼できます。

BC586(エルサレム滅亡):自分たちの解釈に不利なので絶対に信頼できません。VAT4956には月の位置に関する誤りが「たった1回(しかも1日のずれ)」ある(かもしれない)のでBC586は信頼できません。BC586を裏付けている史料は他にも山ほどあるが、全部信頼できません。

1914年⑦

このシリーズをブログにアップしている最中に最新ものみの塔に、エルサレム滅亡がBC607年であることについての記事が掲載された。

その記事の中で一般の歴史家がエルサレム滅亡をBC586年としていることが書かれていた。そのことを認めた過去の記事は近年では1981年発行の教材の、しかも付録にしかなかったのでその点は評価できる。

その上でなぜエホ証がBC607年を主張するのかが説明されていた。まあ、その内容は1981年の付録記事とだいたい同じ。BC586年という一般の歴史の根拠となっている史料は信用ならん、聖書が70年って言っているんだからそれを信じろ、の繰り返し。

・・・ここで、この記事を読んで素朴なギモンが。

疑問:なんでどちらも一般の歴史であるBC539年は信頼できるのに、BC586年がそこまで信頼できないのか?

BC539年の根拠としてディオドロスやヘロドトスの文献をあげ、BC586年の根拠としてベロッソスやプトレマイオスの文献をあげている。前者の2人は信用でき、後者の2人は信用ならん、とのこと。これは聖書うんぬんではなく考古学上の話。自分も歴史の専門家ではないのでその真偽はともかく、歴史の素人である一般のエホ証はこれを説明するときに、専門家や歴史家たちの主張を覆すことができる程に専門的な研究をしているのか?それともこうやって書いている統治体の主張をただ鵜呑みにして、受け売りするだけでいいのか?

この記事では、BC586年の根拠であり一般には正確なものとして受け入れられているベロッソスとプトレマイオスを徹底的にこきおろし、2人の文献には、歴史という観点からすれば正確ではない情報が含まれている可能性がある、という専門家たちの言葉を引用している。

相変わらず、エホ証お得意の都合のよい引用。

それらの専門家たちは、「BC586年」の信頼性についてコメントしているのではない。

一人の人間が書いた何千年前の文献がすべてにおいて正確であるはずがない。それでも、現在の権威者たちのほとんどすべてが「BC586年」という年号については信頼できるとしているのは、一つではなく「複数の」歴史的文献がその点については一致しているからではないか。都合が悪いから無視しているのか。

同じようにBC539年の根拠となっている文献にも間違いはある。それでも複数の文献が裏付けているから受け入れられている。一体それとどう違うのか?1914年を計算するのに都合のいい一般の歴史は信頼し、都合の悪い方は必死になって否定しようとしているだけではないのか?

それほど信頼できない文献なら、なぜほとんどすべての専門家がBC586年を支持しているのかの説明が全くない。イスラエルの国家公認の記録でもエルサレム陥落はBC586年になっている。一人でもいいからBC586年そのものを否定し、BC607年を支持するエホ証以外の専門家のコメントを載せてみろ、と言いたい。

こんな記事、どちらにしたって、情弱で無学なエホ証や主婦のオバサンたちにはチンプンカンプンだろうから、結局は「統治体がそう言っているから」で済まされるんだろうな~。

増加は神の是認の証拠?①

「1914年」を中心にしたエホバの証人の根本的な聖書解釈はもはや破たんしかかっている。三位一体を否定したいがためにやりすぎてしまった感のある、特に新約部分の露骨な改ざんも指摘されている。

それで最近は、自分たちが世界中で増えていることこそ、自分たちが真理を見出した神に是認される唯一の宗教であり、終末が近いことの証拠である、との主張が目立つようになってきた。

ある真面目証人ブログにも「エホバの証人が嘘つきならこんなに世界中で増えているはずはないっ☆」というまたまた可愛げのあるコメントがあった。

ではそのエホバの証人にお尋ねします。

「背教したはずのキリスト教が世界の3大宗教になれたのなぜですか?カトリックだけでもいまだにがっちり世界中に10億人以上信者がいますよ?」

エホバの証人の答えは簡単。「サタンは欺きの天才だから」

じゃあ、自分たちが増えてきたのは?「神に祝福されている唯一の宗教だから」

実に、都合がよい。

実際、ある教材には「これらすべての国民、党派、階層から来た人々を、破れることのない愛と平和のきずなで結び合わせることは、ただ全能の神のみが果たし得た奇跡であると言わなければなりません」とある。

うーーーん、すごい文章。そこまで言い切るか。洗脳されちゃいそう☆キャー。

エホバの証人がそれなりに国際的なキリスト教系?団体であることは事実だと思う。

ただそれをもってして、「自分たちの団体は全能の神が作った奇跡の宗教ダ~!」ってしかも自分で言っちゃうのは、相当に話が飛躍しているし、普通にカッコ悪い。

では、果たしてエホバの証人は「すべての国民」を一致させているのか。

続きは次回
プロフィール

GUABELLO

Author:GUABELLO
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR